全米オープンでセレーナ・ウィリアムを破りグランドスラム初
優勝の大坂なおみ選手ですが現在アメリカ国籍と日本国籍を持
っていて二重国籍になっています。
あまり日本では話題にならないので知らない方も多いと思いま
すが日本国では現在、二重国籍は禁止されています。
今回は二重国籍について深くお伝えしていこうと思います。
二重国籍とは

日本人であるとすれば日本とほかの国の国籍を所有しているこ
とで多重国籍とも言います。
例えば両親が日本人でアメリカ国内で出産した場合、その子供
にはアメリカの国籍と日本の国籍を与えられ成人になればどち
らかの国籍を選択しなければならないという特別な決まりはあ
りません。非常にあいまいなのですが法律では”二か国での国民
の権利を得、責任を負うことになる。”と述べられています。
逆に日本では二重国籍は法律上禁止されています。
しかし現実は違っていて、以前私はカナダに住んでいましたが
戦後からカナダに在住している日本人のほとんどはカナダで市民
権を得てカナダと日本の二重国籍となっています。
日本に帰ってくるときは日本のパスポートで帰国し、出国する。
カナダに帰ってきたときはカナダのパスポートで入国する。
そうすることでただ単に母国に帰国していることになるのでどれ
だけどちらの国に滞在しても法律上は問題ないことになりますよ
ね。
大坂なおみ選手の場合、アメリカから見ると今の二重国籍の状態
は何の問題もありませんが、日本から見るとどちらかを選ばない
といけないという状態です。
なにか法がよじれた状態になっていてわかりにくいですよね。
二重国籍がいい国・ダメな国
現在諸外国では二重国籍を認めている国と認めていない国があり
ます。その一部をご紹介します。
二重国籍が認められている国
・アメリカ
・オランダ
・オーストリア
・ノルウェー
・グリーンランド
・ベラルーシ
・エストニア
・モナコ
・モルドバ
・スロバキア
・ウクライナ
・ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
・サンマリノ
・アゼルバイジャン
・ブルガリア
・ロシア
・バーレーン
・オマーン
・カタール
・サウジアラビア
・クウェート
・UAE
・イエメン
など
二重国籍が認められていない国
・日本
・フランス
・ドイツ
・イタリア
・ベルギー
・イギリス
・アイルランド
・スペイン
・ギリシャ
・ボツワナ
・コンゴ
・エチオピア
・モザンビーク
・ジンバブエ
・スワジランド
・キューバ
・バハマ
・ハイチ
・ベネズエラ
など
なぜ国によって意見が違う??
一概には言えませんが理由の一つとして子供が生まれたとき国に
よって血統主義と出生地主義に分かれています。
血統主義とは親が自国民であれば子も自国民であるとする方式で
日本や中国、韓国、イタリア、フィンランドなどで採用されてい
ます。
出生地主義とは自国の領域内(国土内)で生まれた子供は両親の
国籍がどこかは関係なく自国民であるとされる方式で、アルゼン
チンやカナダ、アメリカ、ブラジルなどで採用されています。
この血統主義と出生地主義の違いがそのまま二重国籍の容認・禁
止に分かれていったのでしょう。
スポーツ選手の二重国籍
アスリートの二重国籍の規定は非常にややこしくてわかりにくく
なっています。
例えばサッカー選手を例に挙げるとブラジル代表の選手に多く見
られるのですがブラジル代表でプレー経験があるが他の国との二
重国籍というパターン
・ロマーリオ・・・ブラジル代表でオランダとの二重国籍
・ロナウド・・・ブラジル代表でスペインとの二重国籍
・ジエゴ・コスタ・・・スペイン代表でブラジルとの二重国籍
・カカ・・・ブラジル代表でイタリアとの二重国籍
などロナウドとジエゴ・コスタは両方がブラジルとスペインとの
二重国籍であるのに違う国の代表でプレーしています。
なぜこんなに複雑になるのかというとEU(ヨーロッパ連合)域内
国籍を所得していればEU域内のどのクラブチームでプレーしても
外国人とみなされないということ。
『外国人枠』には含まれないようにするための策ですね。
私たちがワールドカップで目にするスター選手は二重国籍の選手が
多いということです。
大坂なおみ選手はどちらを選ぶ?
二重国籍でどちらの国を選ぶかについては大坂なおみ選手は言及し
ていませんが日本人にとっては日本を選んでほしいというのが本音
です。
しかし、彼女が現在活動拠点にしているのはアメリカのフロリダ州
ですしインタビューをなどお話ししているところを見ると日本語よ
り英語のほうが明らかに流暢ですよね。
どちらかというとアメリカなのかもしれませんね。
ここで忘れてはいけないのはアメリカはそんなことどうでもいいよっ
ていう国ですよね。日本だけで話題になる問題なのでしょう。
まとめ
大坂なおみ選手がどちらの国籍を選択しても父も母も何も変わらない
と語られていました。
同じく環境も実力もどちらの国を選択しても変わることはありません。
しかし、東京オリンピックなどで彼女の活躍を日本代表でプレーして
いるところを見たいというのも本音です。
彼女の今後の活躍を期待しています。
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